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なぜなぜ分析の効果と注意点

なぜなぜ分析とは?

なぜなぜ分析とは、ある現象や問題の原因を出すための手法として知られています。特に生産性向上、問題解決手法として使われることが多いかもしれません。起きている問題に焦点を当てて、「それはなぜ起きるの?」を「なぜ?」「なぜ?」と5回程度繰り返して原因を探るという方法で、数回繰り返すことで、本当の原因が見えてくると言われています。

一回の「なぜ?」では表面的でも、数回くりかえすことで本質が見えてくるというわけですね。

なぜなぜ分析のポイント

一回の「なぜ?」から問題点を導き出そうとすると、短絡的な答えが出てきそうです。5回繰り返すためには、

「なぜ?」のつながりを

  • 「論理的に」
  • 「もれなく」

出すことが重要です。

なぜなぜ分析の注意点

なぜなぜ分析という言葉はよく使われていますが、実際にうまく使われているところはあまり多くありません。そればかりか、表面的には「なぜなぜ分析」と呼んでいますが、問題を個人のせいにしたり、大きな声の人の意見になったりしている現場も見てきました。

ここに、そのなぜなぜ分析の注意点をいくつかまとめてみました。

「なぜ?」の質問への注意-「なぜ?」を行動に向ける

例えば、A君が電車の中に顧客情報が書かれている大切な資料が入ったかばんを居眠りして忘れてきてしまったとします。

私達は何かと「誰かのせい」にしたいものです。けれども、大切なのは誰かのせいにして終わりではなく、組織としての根本を解決することです。

「なぜA君はかばんを忘れたのか?」という問いから入ると、「A君が悪い」となり解決策は見つかりません。

「なぜ、A君がかばんを忘れたのか?」
 →「A君が居眠りしたから」

これを、「何がA君にかばんを忘れさせたのか?」という問いに変えると、A君以外の理由を探し始めることになります。

「何がA君にかばんを忘れさせたのか?」
 →「残業続きで睡眠時間を確保できていない」

と分析しやすくなります。ここの大きな違いは、「A君を問うのか、A君の行動を問うのか」という点です。言葉のニュアンスの違いで変わるものですね。

「なぜ?」の答えへの注意-「なぜ?」の答えの主語は「私達」

答えの主語をすべて「私は」「私達は」に変えるのもいい方法です。

「なぜ、A君がかばんを忘れたのか?」
 →「私達はA君に適切に指導していない」
 →「私はA君の作業量を意識していない」

このポイントはとても重要です。私達組織としてできる解決策を練るのですから、主語を「私」「私達」にすると、たくさんの原因が出てくるようになります。これを、「A君」にすると、A君が悪い、家族が悪い、社会が悪い…といくらでも話は膨れますが、一向に「私達」の解決策にはたどり着かないのです。

論理的に話がつながるように意見を組み立てる

論理的に組み立てるためには、たくさんの意見が必要です。ブレーンストーミングでとにかく意見をたくさん出します。意見が出てきたら、付箋などのカードに書いて張り、最初の問題点からそのカードを並べて、関連がわかるように並べていきます。関連が分かるようにするためには、大きな項目(人・もの・金・情報など)から次第にブレイクダウンしていくのがよいでしょう。

もれなく探し出すてめに、いろんな視点で見てみる

意見を出していくと、それらにまとまりが出てくるものです。それらを見て、同じものはまとめるとあるグループができるでしょう。そのグループに対し、違う視点がないかを考えてみます。例えば、経営資源でよく言われる「人」「物」「金」「情報」などで分けていくと、意見の数の偏りがわかります。不足している観点をもっと出すようにしてみるといいでしょう。

「人」のせいにされて傷ついた苦い経験

以前、私はシステム開発の現場で不具合を出したことがあります。不具合を出すと原因を追求することが求められました。結果的には私のプログラムミスではなく、使っていたあるメーカーのツールの不具合が原因でした。それを報告したのですが、

「いくらメーカーの不具合だとしても、それを見つけられなかった竹内さんが悪いんですよ。あなたのスキルがないせいです」

その情景は今でも忘れません。しかも、メーカーの不具合を見つけられなかった私の問題点を分析せよというのですから(笑)。人は何かと誰かのせいにしたがるものです。誰かのせいにすると、それはそれで片付いたように見えますが、何も解決していないのです。

原因ではなく、最初から解決に焦点を当てる手もある

問題点が起きたとき、それを解決するためには原因の追究も必要でしょう。けれども、最初から解決に焦点を当てるという手も効果的です。

「なぜ?」と考えるのをやめて「どうすれば?」に切り替えるのです。

先ほどの、A君が電車の中に顧客情報が書かれている大切な資料が入ったかばんを居眠りして忘れてきてしまった話では、「なぜ?」と原因を探し出すと、かなり意識しないとA君を責めることにつながるのは不思議なことではありません。

「どうすれば、私達は重要な書類を忘れないようになるだろう?」

と、解決策を求めていくことで、犯人探しにはなりません。

けれども、ここでも結局同じなのは、主語を「A君」ではなく「私」「私達」にすることです。

解決に焦点を当てる考え方を「解決思考」と言います。

状況にあわせて、使ってみてください。

ファシリテーターの腕で会議は大きく左右する

ここで重要な役割を果たすのが、会議の進行役となる司会者(ファシリテーター)です。ファシリテーターの誘導次第で会議が活発になったり、大きな声の人の意見が優先されたりと、その品質はガラッと変わってきます。

司会者というと、会議をぐいぐい引っ張るようなイメージがありますが実際はそうではありません。ファシリテーターは中立的な立場に立ち、会議の進行を盛り上げ、まとめ、納得感のある結論に導くことが役割です。

最初に書いたように、ファシリテーターの問いかけ方次第で、会議がいい方向に向くのです。また、会議の最初に雰囲気を作る、批判にならないように誘導するなど、その役割は重要です。ファシリテーターは慣れてくると楽しいですよ。

ファシリテーションの方法は、スキルを学び、実際にやってみることがいいファシリテーターになるための近道です。

企業研修・セミナーについて

文章で読むと「なるほど」ですが、実際にやろうと思うとなかなかできないものです。他にもお伝えしたいこともありますので、もし企業研修などにご興味がおありでしたら、こちらもご覧ください。

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